0258学-まなぶ
筆者:miki 
2007年10月15日 21時21分
ブルースという音楽のジャンルがあります。本家本元のブルースがぼくの思い込んでいる「ブルース」とはえらく違うらしいと気がついたのは恥ずかしい話、ごく最近にすぎません。
「ブルースって失恋の歌だろう」くらいにしか思ってなかったのは、「ブルースの女王」故淡谷のり子先生(1907年~1999年)の「別れのブルース」のイメージが何となくあったこと。もちろん、ぼくが知っているのは大御所としての「独特の喋りの辛口コメント」なる芸能活動で、「別れのブルース」もちゃんと聞いたというより、どこぞで耳にはさんだとか、淡谷のり子先生をモノマネする芸人がパロディー風に歌ったものを聴いたとかでしたが。
美川憲一さんの「柳ヶ瀬ブルース」(1966年)と「新潟ブルース」(1967年)もパブロフの犬よろしく、連想されてしまいます。とりわけ「新潟ブルース」はわがご当地ソングみたいなところがありますから。
そんなこんなで、自然に出来上がる「ブルース」のイメージは失恋や悲恋になろうというもの。
こうした和製ブルースの名曲の中で突出しているのが青江三奈さん(1941年~2000年)の「伊勢佐木町ブルース」(1968年)です。デビュー曲「恍惚のブルース」(1966年)で80万枚のヒット、つづくセカンドシングルとなるこの曲でミリオンセラーを打ち立てました。
「リアルタイムで知っているか」と問われるなら、「知らない、でもこの大ヒット曲がまだまだもてはやされていた頃は知っている」と答えるしかないですね。記憶には金髪に近いほど髪を染めて歌う姿が鮮明で、これはレコードジャケットだと「池袋の夜」(1969年)からになっています。
「伊勢佐木町ブルース」は当時歌謡曲ではめずらしかったスキャットを実に効果的に使っています。むしろ、この歌の主役は、冒頭のスキャット、色っぽい溜息って言った方が的を射ているかな、や途中のスキャット「シュドゥビィ、シュビィドゥバァ・・・」にあります。ハスキーボイスで歌われるこれらのフレーズがなんとも色っぽかったですね。
ところで、本家ブルースは「奴隷制下のアメリカ黒人の間に、宗教歌・労働歌などを母体に生まれた歌曲。のち、ダンス音楽やジャズなどにも取り入れられた。」(Yahoo! 辞書より)ということになるそうで、ますます、こんがらかってきます。
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