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筆者:miki (^o^)

2007年8月17日 8時53分

 オリンピックとこれにともなう開発を手放しで賛美し、脳天気に謳い上げた「虹と雪のバラード」は、オリンピック誘致合戦の舞台裏や開発の利権を知った現在からすれば、いささか鼻白む思いがないでもないですが、オリンピックの前年にこの歌がNHKの「みんなのうた」で放映された際は、そんなことなどツユも感じませんでした。むしろ、オリンピックの祝祭的な側面をいっそう輝かしくさせてくれるこの歌が好きで口ずさみもしましたし、感激すら覚えました。時代と切り離しても、名曲に数えられると思います。



 1972年2月3日から2月13日に開催された札幌オリンピックは、70年の万博をはるかに越えるお祭騒ぎでした。東京オリンピックには及ばないにしても、小学校の高学年の私にはむしろ札幌オリンピックの方が印象深いし、学校の視聴覚教室で先生と一緒にジャンプの笠谷幸生選手の金メダルに歓声を上げたものでした。

 私自身は北京オリンピックはもとより、もはやオリンピックに対する特別の思い入れはないですし、それどころか、日本のオリンピック招致なんて愚の骨頂と感じているほどですが、札幌冬季オリンピックはオーラを放って思い出される数少ない記憶です。それというのも「虹と雪のバラード」のテーマソングが大きいと思います。むしろ、テーマソングというよりもイメージソングといったほうが適切でしょうか。曲を一聴すれば、これほどまざまざと明るい未来が見えてくる歌は他にはないでしょう。

 「虹と雪のバラード」を名曲にしているのは、もちろん詞と曲にあるのは間違いありませんが、当時日本人が抱いていた未来への信頼がこの歌を通じて実感できたからでしょう。そういう意味で、これは優れたイメージソングの典型です。さらに、甘美なイメージに浸らせてくれたのが、男女のデゥオ、トワ・エ・モアの爽やかなハーモニーだった。二人の歌声でなかったら、考えなしの楽天的過ぎるこの歌は早晩飽きられたはずです。

 トワ・エ・モアといえば、1969年の「或る日突然」も名曲の誉れ高い。ただ、初めて聞いたときは小学校の低学年だったわけで、歌詞の一節に反して何のことか私にはわからなかったなあ。


 
 何年か前イメージ色の強いCMで流れていた歌に「はまり過ぎてる!」って感心したことがありましたが、このときのクレジットされていた「白鳥英美子」という歌手がトワ・エ・モアの女性の方だということを知って、ほんと懐かしく思い出されたしだいです。




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