0258食-たべる
筆者:miki 
2009年6月21日 22時22分
「麺家じろ吉」チャーシューメン
個人的見解ですが、三条燕背油ラーメンはほぼ完成されたと思っています。そして、この三条燕背脂ラーメンの代表が燕の福来亭や杭州飯店のラーメンです。
背脂ラーメンの特徴は、たっぷりの背脂、濃厚な煮干しのダシに醤油を前面に押し出したスープ、加水率の高い極太麺、薬味にはスープのうまみにもなる玉ねぎのみじん切り。この不動の要素が組み合わさり、他に類を見ないラーメンとなります。
背脂ラーメンという完成され、なおかつ強烈個性のラーメンが存在している限り、新しく背脂ラーメンを看板に開店したとしても、背脂ラーメンである限り、現に完成してしまっている背脂ラーメンに限りなく近いラーメンを出すことになります。
背脂ラーメンを看板に、いざ勝負する新しいラーメン店のジレンマがあります。背脂ラーメンに魅せられる限り、定型の背脂ラーメンを出さざるを得ず、それは、傍目には単なる人気の老舗背脂ラーメン店の物まねという評価を浴びせられることになりかねません。
背脂ラーメンに新たな趣向を持ち込み、一新させたいと考えるのは、せっかく一国一城の主となったのだから当然。差別化をすることが商売の基本の一つでもあるわけですから。
そうはわかっているのですが、初めてのお店で背脂ラーメンを食べると、どうしても、杭州飯店や福来亭と比較してしまいますし、そちらの味に慣れた舌で判断してしまうのですから、大いに不利ですね。
さて、じろ吉の背油ラーメン。先入観でいっぱい、いっぱいの私からすると、中太縮れの麺が役不足。麺の固さも太さもしっくりしません。加水率の大きい極太麺でこそ、生きてくるスープだと思います。醤油が強固に主張するスープには合わないという印象は最後まで付きまといます。さらに薬味の刻みネギも、さほど煮干しの聞いていないスープに合ってるようには思えません。こうしたスープは刻んだ玉ねぎが合いますね。
じろ吉の背油ラーメンに限らず、背油ラーメンは老舗・人気店の背油ラーメンと比較せずにはいられないほど、背油ラーメンの定型は強烈に私の舌に刻み込まれています。
お客の立場だったら、背脂ラーメンに魅せられてもたかだかでぶでぶになるくらいですが、店側の立場で背脂ラーメンに関わると・・・・。背脂ラーメン恐るべし。
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