0258学-まなぶ -> 雑学
筆者:miki 
2011年5月26日 1時45分
「木綿のハンカチーフ」作詞:松本隆 作曲:筒美京平 歌:太田裕美
太田裕美さんといえば、やっぱりこの曲。普通なら男女のデュエットが定番なんでしょうが、一人二役に歌い分け、当時としては変則的でした。
彼女を残して上京した彼氏がだんだん変化していく一方、帰りを待つ彼女のけなげなさと最後に恋人のことをあきらめる心の変化を歌っています。ありがちなお定まりの物語ですけれど、太田裕美さんの透明な歌声だとずっしりとしたリアリティーを持ってきます。透明感のある声と言いましたが、同時にぼくには舌たらずというか微妙に鼻にかかったように聞こえるのですけれど、みなさんはどうですか。
さて、歌詞では田舎を出たのは都会にあこがれる男性、田舎に残っているのは純朴な女性の設定なんですけれど、現実はその逆が多かったのじゃないでしょうかね。田舎では農家の嫁不足が深刻になってくるのは1970年代でしょうし、この頃は農家の嫁さんのなり手はツチノコ同様まぼろしの存在でした。
「涙拭く木綿のハンカチーフ」は耐え忍ぶ古風な女性をイメージさせてくれますが、こうした女性じたいが日本から絶滅していたんじゃないかな。ぼくがこの歌に根強い哀愁をおぼえるのも今は存在しない大和撫子に対するノスタルジーがあるのかもしれません。
もちろん、これは現代女性に対する悪口ではありません。いまの女性たちは個性を大いに発揮し、かつてないほど魅力的になっていますからね。











