0258学-まなぶ -> 雑学
筆者:miki 
2009年6月15日 14時38分
「小さな船乗り」(1978年)作詞:岩谷時子 作曲:羽田健太郎 歌:町田よしと
曲名だけでピーンと来たあなたは、根っからのアニメ通。ジャケットを見て、なるほどとうなずいたあなたも相当なアニメファン。
ぼくは当時、「宝島」というTVアニメが楽しみでした。この作品の原作はスティーブンスンというイギリスの作家が著わしています。同作家には「ジキル博士とハイド氏」という作品も有名ですが、ぼくは両作品とも名前だけしか知りませんでした。
アニメの宝島には男のロマン、美学、大切なものは何かが描かれていています。原作ではジョン・シルバーは悪役の次元の人物でしかありませんが、アニメでは敵役ながらも、ダンディズムを体現している存在にされています。声優に若山弦蔵を配して、キャラクターにさらなる厚みを与えています。
「いいなー」と思ったシーンは事敗れ拘束されたシルバーの脱出を手助けした異国の美女の登場。この何気ないエピソードで最終回のシルバーの台詞に深みが増したと思いました。
これは後で気づきましたが、TVアニメの宝探しのなぞ解きはスティーブンスンの「宝島」にはなく、ポーの「黄金虫」を参考にしているようですね。
「小さな船乗り」はこのアニメのエンディングテーマ。ドーナッツ盤(この言い方分かるかな)ではB面です。郷愁を素直に歌いあげた美しい曲です。歌手の町田よしとは町田義人名義の方がおなじみかもしれません。同年封切映画「野性の証明」のテーマソング、「戦士の休息」もよかったですね。
ところで、ぼくは歌詞の中の「なつかしい母にひとこと」が「なつかしいパパにひとこと」に聞こえます。歌詞カードは「母」ですし、宝島の設定も父親はとうに死んで、母親だけなのですから、母に間違いはないのですが、どうしてもパパに聞こえてなりません。









