0258食-たべる -> 長岡ラーメン
筆者:miki 
2007年11月25日 21時48分
店のたたずまいはぜったい路地裏が似合うはずなのだ。でも、北園の旧八号線に並行する通り、わりかし交通の激しい道路わき。場違いめいた印象もあって、なにげに見過ごされてしまう。
こじんまりした店内は普通の家の玄関先を取っ払って調理場と五席で一杯のカウンターをしつらえただけの様子。飾りっ気ないのが、かえって風情がある。年配の御夫婦が切り盛りされている。
気さくな主人はずっと東京の早稲田で飲食業をしてきたこと、三年前に故郷長岡で開店したこと、など客が私ひとりだったこともあってか話してくれる。「東京を代表するラーメンは早稲田界隈のラーメンですよ」と真顔で話す調子にはこれまでの東京の繁華街に対する率直な誇らしさがにじみ出ている。
「気に入りますかどうか?」はにかんだ笑顔でラーメンを手渡してくれる。
『いいね、ラーメンの表情が』ちょこんとしたチンゲン菜。小ぶりのチャーシューはほどよい厚さ。人参の花が目を引く。
澄んだきれいなスープだ。あっさりだがしっかりしたコクもある。最後まで飲み切れる。さぞ、雑炊がおいしだろうな。
今どきのスープはやたら複雑で、やれダブルスープだ、やれとんこつベースだ、やれやきあごだ、やれかつおぶしパウダーだ、と流行を追っかけるせわしなさがあるが、ここは基本に立ち返っているっていう印象がある。
なんだかほっとするなあ。これこそ昭和三、四十年代の懐かしさだ。とってつけたごまかしの内装でむりやり雰囲気を絞り出す店が多い中、無理なくにじみ出た風情がいい。一緒に頼んだ餃子が思いのほかうまい。
「今の早稲田はね、ラーメン店が次々にできては替っていってね、一か月も続けばいい方だね」ラーメンブームの頃はそんなわけのわからない店でも物好きな客が押しかけ、結構商売になったらしいという業界裏話を興味深く聞く。でも、いくらラーメンブームって言っても東京ならではだね。
ここのお店にはトマトラーメンって変わり種がある。まずくはないけれど、バカウマな代物でもない。話題性を狙っているかな。主人の茶目っ気たっぷりのラーメンてとこ。
「路地裏にあるべきだ」って思いをますます強くする。飲んだ〆にふらっと立ち寄れるようにね。でも、北園なんだ。立地条件はきびしいかな。
ともかくこれからも元気でおいしいラーメンを作ってください。次はメニューの焼き鳥食べに来ます。
こじんまりした店内は普通の家の玄関先を取っ払って調理場と五席で一杯のカウンターをしつらえただけの様子。飾りっ気ないのが、かえって風情がある。年配の御夫婦が切り盛りされている。
気さくな主人はずっと東京の早稲田で飲食業をしてきたこと、三年前に故郷長岡で開店したこと、など客が私ひとりだったこともあってか話してくれる。「東京を代表するラーメンは早稲田界隈のラーメンですよ」と真顔で話す調子にはこれまでの東京の繁華街に対する率直な誇らしさがにじみ出ている。
「気に入りますかどうか?」はにかんだ笑顔でラーメンを手渡してくれる。
『いいね、ラーメンの表情が』ちょこんとしたチンゲン菜。小ぶりのチャーシューはほどよい厚さ。人参の花が目を引く。
澄んだきれいなスープだ。あっさりだがしっかりしたコクもある。最後まで飲み切れる。さぞ、雑炊がおいしだろうな。
今どきのスープはやたら複雑で、やれダブルスープだ、やれとんこつベースだ、やれやきあごだ、やれかつおぶしパウダーだ、と流行を追っかけるせわしなさがあるが、ここは基本に立ち返っているっていう印象がある。
なんだかほっとするなあ。これこそ昭和三、四十年代の懐かしさだ。とってつけたごまかしの内装でむりやり雰囲気を絞り出す店が多い中、無理なくにじみ出た風情がいい。一緒に頼んだ餃子が思いのほかうまい。
「今の早稲田はね、ラーメン店が次々にできては替っていってね、一か月も続けばいい方だね」ラーメンブームの頃はそんなわけのわからない店でも物好きな客が押しかけ、結構商売になったらしいという業界裏話を興味深く聞く。でも、いくらラーメンブームって言っても東京ならではだね。
ここのお店にはトマトラーメンって変わり種がある。まずくはないけれど、バカウマな代物でもない。話題性を狙っているかな。主人の茶目っ気たっぷりのラーメンてとこ。
「路地裏にあるべきだ」って思いをますます強くする。飲んだ〆にふらっと立ち寄れるようにね。でも、北園なんだ。立地条件はきびしいかな。
ともかくこれからも元気でおいしいラーメンを作ってください。次はメニューの焼き鳥食べに来ます。








