0258食-たべる -> 長岡ラーメン
筆者:miki 
2007年9月2日 17時29分
久しぶりのいち井です。平日の2時近いのに店外に6名のお客がいましたが、すぐに座れました。あとから来た人から「並んでいるのですか?」と聞かれたので、肯き、言葉を交わしました。はじめてだそうで、前の店の時から行列が気になっていて、いずれは食べたいと思っていたそうです。
店外にしつらえた昭和30年代風の待合所の飾り付けを見ながら、(生めんセットの宣伝ポスターにはさらにびっくりした)「ここに来る人たちは昼飯というより、話題のラーメンを食べるために来るのだなあ」と思いつつ、トンコツラーメンを注文しました。
開店前から長蛇の行列が絶えないわ、カップ麺は出るわ、生めんセットは出るわ、多くのサイトが口をそろえてほめそやすわ、飛ぶ鳥を落とす勢いのいち井ですが、最近私のまわりのラーメン好きにかぎり、いち井の評判はいまひとつ芳しくありません。この人々に共通するのは開店の早い頃から知っていることです。
いち井はまずトンコツラーメンで人気になりました。トンコツのコクとうまみを持ちながら、あっさりしているということで評判を呼びました。醤油ラーメンもうまく、青島と一線を画す味が気に入り、評判のトンコツよりも醤油のほうを注文することが多かったですね。その頃塩ラーメンは話題にすらなりませんでしたが、塩を含め三種のラーメンともども手作り感がストレートに伝わってきました。
移転直前の頃しか覚えていませんが、接客にも目を配りだしました。移転後は接客とさらにお店の雰囲気作りにも力を入れて、昭和30年代を連想させる内装、ジャズの選曲、お手元が用意されている座席への誘導とおしぼりと冷たい麦茶のサービス、高級そうなどんぶりの使用などなどのラーメン店らしからぬこじゃれた演出に驚かされました。
中でも最も目を見張ったのが塩ラーメンの一新です。塩ラーメンが大変身を遂げたのはもっと前からなのかもしれませんが、私が知っているのは新店舗直後です。塩の持ち味をいかしたこってりしたスープに、絶妙にマッチしたえび油が香ばしく、この塩ラーメンのうまさにこれまた一驚したものです。
いち井は研究熱心でも知られています。その最大の成果が塩ラーメンだったわけですけれど、大小の修正を加えてきました。
トンコツの薬味のすりゴマを白ゴマから黒ゴマへ変えたこと。これに付随して思い出されるのが、いまではなくなったいち井のホームページの掲示板の書き込みです。白ゴマを懐かしむお客さんの声が寄せられていました。これにたいして店主は、黒ゴマに変えたことの絶対的な自信にあふれた書き込みで答えていたのが鮮やかに記憶されています。
その後もラーメン探究者として店主は過去にとらわれず、変化を恐れることなくバンバン改良に改良を重ねました。飾り麩、キクラゲ、水菜、などなど。中でも最も大きな変更は基本的にスープを統一したことでしょう。これは以前のいち井を知るラーメン好きに昔を懐かしませる一大要因ですね。しかし、現在のいち井ファンには熱烈な支持の源であるようです。
注文したトンコツラーメンが運ばれてきました。乾燥にんにくの薬味もあります。私としては開店当初の生にんにくがあるものだとばかり思っていたので残念でした。
何よりも驚いたのが、濃厚なスープです。スープはもとより、黒マー油(いつから?)にも薄く膜が張り、思ったとおりとろとろのスープです。このスープ私には濃すぎる上に、複雑な味わいすぎて、うまいのかまずいのか判断付きかねました。
最近のいち井の圧倒的人気ぶりには「いち井ワールド」って独特の雰囲気を感じさせられます。ある人は「たえず進化し続ける素晴らしい店」と大絶賛します。私も頭ではわかるつもりですが、前のラーメンが懐かしく思い出されて仕方がありません。開店当初の醤油とトンコツ、新店舗移転直後の塩。いち井の進化についていけない私は新しい味を受け入れることのできない舌の持ち主になってしまったのかと思いつつ、開店当初と比べると別物になった感のトンコツを食べ終えたのでした。
店外にしつらえた昭和30年代風の待合所の飾り付けを見ながら、(生めんセットの宣伝ポスターにはさらにびっくりした)「ここに来る人たちは昼飯というより、話題のラーメンを食べるために来るのだなあ」と思いつつ、トンコツラーメンを注文しました。
開店前から長蛇の行列が絶えないわ、カップ麺は出るわ、生めんセットは出るわ、多くのサイトが口をそろえてほめそやすわ、飛ぶ鳥を落とす勢いのいち井ですが、最近私のまわりのラーメン好きにかぎり、いち井の評判はいまひとつ芳しくありません。この人々に共通するのは開店の早い頃から知っていることです。
いち井はまずトンコツラーメンで人気になりました。トンコツのコクとうまみを持ちながら、あっさりしているということで評判を呼びました。醤油ラーメンもうまく、青島と一線を画す味が気に入り、評判のトンコツよりも醤油のほうを注文することが多かったですね。その頃塩ラーメンは話題にすらなりませんでしたが、塩を含め三種のラーメンともども手作り感がストレートに伝わってきました。
移転直前の頃しか覚えていませんが、接客にも目を配りだしました。移転後は接客とさらにお店の雰囲気作りにも力を入れて、昭和30年代を連想させる内装、ジャズの選曲、お手元が用意されている座席への誘導とおしぼりと冷たい麦茶のサービス、高級そうなどんぶりの使用などなどのラーメン店らしからぬこじゃれた演出に驚かされました。
中でも最も目を見張ったのが塩ラーメンの一新です。塩ラーメンが大変身を遂げたのはもっと前からなのかもしれませんが、私が知っているのは新店舗直後です。塩の持ち味をいかしたこってりしたスープに、絶妙にマッチしたえび油が香ばしく、この塩ラーメンのうまさにこれまた一驚したものです。
いち井は研究熱心でも知られています。その最大の成果が塩ラーメンだったわけですけれど、大小の修正を加えてきました。
トンコツの薬味のすりゴマを白ゴマから黒ゴマへ変えたこと。これに付随して思い出されるのが、いまではなくなったいち井のホームページの掲示板の書き込みです。白ゴマを懐かしむお客さんの声が寄せられていました。これにたいして店主は、黒ゴマに変えたことの絶対的な自信にあふれた書き込みで答えていたのが鮮やかに記憶されています。
その後もラーメン探究者として店主は過去にとらわれず、変化を恐れることなくバンバン改良に改良を重ねました。飾り麩、キクラゲ、水菜、などなど。中でも最も大きな変更は基本的にスープを統一したことでしょう。これは以前のいち井を知るラーメン好きに昔を懐かしませる一大要因ですね。しかし、現在のいち井ファンには熱烈な支持の源であるようです。
注文したトンコツラーメンが運ばれてきました。乾燥にんにくの薬味もあります。私としては開店当初の生にんにくがあるものだとばかり思っていたので残念でした。
何よりも驚いたのが、濃厚なスープです。スープはもとより、黒マー油(いつから?)にも薄く膜が張り、思ったとおりとろとろのスープです。このスープ私には濃すぎる上に、複雑な味わいすぎて、うまいのかまずいのか判断付きかねました。
最近のいち井の圧倒的人気ぶりには「いち井ワールド」って独特の雰囲気を感じさせられます。ある人は「たえず進化し続ける素晴らしい店」と大絶賛します。私も頭ではわかるつもりですが、前のラーメンが懐かしく思い出されて仕方がありません。開店当初の醤油とトンコツ、新店舗移転直後の塩。いち井の進化についていけない私は新しい味を受け入れることのできない舌の持ち主になってしまったのかと思いつつ、開店当初と比べると別物になった感のトンコツを食べ終えたのでした。









